はじめて簿記を勉強する人にとって聞き慣れない言葉が最初は多いですよね。
私もそうでした。 「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」という言葉からつまづいてしまいました。
慣れましょうと言われても…
「なんで借方と貸方なの?」
「なにか意味があるのかな?」
なんて考えすぎてしまってモヤモヤした経験があります。
ここで言葉の由来や意味などを調べ始めると困惑するので辞めておいたほうがいいです!
結論からいうと、左側と右側を表しているだけでそれ以外の意味はないです!
もしどっちが左で右?とわからなくなった時の覚え方は「ひらがな」で書いたときのはらいの方向で覚えるといいですよ。
さて本題ですが、なぜ簿記には左右を表す「借方」と「貸方」があるのでしょうか?
そもそも簿記ってなに
簿記はお金(取引)の流れを記録するためのルールです。
たとえば、身近なものでお金を記録するものと言えば家計簿を思い浮かべませんか?
家計簿は簿記のなかでも単式簿記(たんしきぼき)と呼ばれるものです。
簿記には単式簿記と複式簿記の2種類があり、複式簿記(ふくしきぼき)と呼ばれるものが簿記検定で習う簿記のことです。
単式簿記である家計簿で把握することができるお金の流れは収入と支出とその残高です。
例えば 給与や手当などの収入から、 食費や日用品、家賃などの支出を差し引いて今月は黒字なのか赤字なのかがわかるようになります。
このように家計簿は何にいくら使ったかがわかります。
しかし、どのような手段でお金のやり取りをしたのかまではわかりません。
給与も現金で受け取る人もいれば銀行口座に振り込まれる人もいます
家賃も現金で支払う人もいれば口座引落の人もいます
このようにどのような手段でお金のやり取りをしたかを記録できるようにしたものが複式簿記です。
複式簿記をつかうと2つの側面を記録できるようになります。
例えば、家賃5万円を現金で支払う場合
家賃 50,000 / 現金 50,000 ← このように左側と右側をつかって記録していきます。
これを仕訳(しわけ)といいます。
このように左右をつかって記録することで 家賃 と 現金 の2つの側面を記録することができます。
この2つの側面を記録するため複式簿記では「借方」と「貸方」と呼ばれる概念があります。
簿記ではお金の流れを記録するルールを学ぶ
始めての人は、この借方 貸方になれるのが大変です。
詳しく記録するために、借方と貸方があるんだと思っておけば大丈夫です。
「じゃあ、なにを借方?貸方にする?」
そのルールを学ぶのが簿記です。
たとえば
現金が増えた時は 借方(左側)に記録する
現金が減った時は 貸方(右側)に記録する
このようにルールを定めておくことで、みんなが同じようにお金の流れを記録をすることができるようになります。
現金や借入金、家賃や売上など項目によってそれぞれルールが決められています。
簿記ではそれを一つずつ学んでいくことになります。